10年雪;氷ノ山雪;10年冷夏;11年初雪;Xマス雪;殿ダム

この冬の鳥取の積雪 成瀬廉二、2010/05/13、No.2033
 山は新緑、麓の公園や庭園には次々に花が咲き乱れる頃、いかにも季節はずれの話題だと我ながら思う。

 しかし、一冬のデータを振り返って見るのは、雪の季節が終わった春から夏になるのは致し方ない。せっかく、昨冬に続いて「響の森」に雪の観測をしていただいたので、その結果をここに報告したい。

 兵庫県との県境に近い鳥取県若桜町氷ノ山の中腹(標高850 m)に高さ3.5 mの雪尺を設置し、昨冬季から氷ノ山自然ふれあい館「響の森」のスタッフ(岡田珠美さん・他)により、休館日を除き毎日1回の測定が行われた。両年の結果を図に示す。

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 一目して明らかなように、昨年(2008/09:赤色)に比べ今シーズン(2009/10:青色)はかなり雪が少ない。最大積雪深は、昨年200 cm、今年142 cm、積雪が一度ゼロになったのは、昨年は3月中旬、今年は3月初めであった。
 鳥取地方気象台の資料によると、鳥取市街の一冬の累計降雪深(自動観測による1時間毎の積雪深の増加分を一冬にわたって足し算した値)は、平年値(過去30年平均)263 cmに対し今冬季は98 cm、最大積雪深は平年値49 cmに対し今冬季31 cmであった。つまり今年はかなり少雪であった。
 鳥取気象台は海岸から距離5 kmの平野内にあり、一方氷ノ山は海岸から南東30 kmの内陸に位置する。氷ノ山周辺には積雪深を自動計測しているアメダス観測点がないので、同じく海岸から30 km内陸の山間の智頭町のデータを見てみよう。智頭の累計降雪深は、平年値323 cmに対し今冬季は87 cm、最大積雪深は平年値(約)43 cmに対し今冬季17 cmであった。すなわち、今冬季は、内陸地域はさらに雪が少なかったことがデータからも明らかとなった。

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氷ノ山の雪

岡田珠美、2010/05/16、No.2039

 氷ノ山自然ふれあい館 岡田と申します。
 成瀬先生のグラフを見て、改めて昨シーズンの雪は少なかったのだなと実感しました。2008-2009も雪は少ないと感じていたので2009-2010は本当に少ない感じがしました。
 写真は雪上のモモンガの糞です。3月になって暖かくなってきたら雪の上の糞を探しに行こうと思っていたのですが、そんなタイミングも無いまま雪が無くなってしまいました。

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今年は冷夏?

成瀬廉二、2010/05/31、No.2041

 気象庁は5月25日、今夏の3か月予報を発表した。その要点は、概ね次の通りである。北海道~東北地方では、平均気温が平年より低い確率が7月50%、8月40%、一方、関東~西日本では7月は平年より低い確率が40%、8月は高い確率が40%となっている。
 ふつうの天気予報における「1ミリ以上の雨が降る確率は40パーセント」は、初期の頃は一般の人には分かり難い表現だったが、今では「1ミリ以上降らない確率が60パーセント」と理解されるようになっている。しかし、この季節予報の確率表現は、知らない人には意味不明である。
 つまり、「平年より低い確率が40%」と言われると、「低くない確率が60%」だから「平年より高い」と思いそうになるが、それは誤りである。なぜなら、気象庁の季節予報では、過去30年の気温とか降水量データを、*平年より低い(少ない)、*平年並み、*平年より高い(多い)、の3つのグループに等分しているからである。したがって、それぞれの出現率は33%なので、「確率40%」というのは、起こりやすいことを示している。
 では、「平年より低い」とは、何度低いのかを知りたい。しかし、それは場所と月によりかなり異なる。気象庁によると、6-8月の平均気温の「平年並み」の範囲は、北日本で-0.5~+0.2度、西日本で-0.1~+0.2度となっている。また、鳥取の過去30年間(1980-)の8月の平均気温を調べて見たら、「低い」グループは23.8~26.3度C、「平年」は26.6~27.2度C、「高い」は27.3~29.0度Cであった。
 次に今夏の天気状況は、7月は日本列島全域で平年に比べ曇りや雨の日が多く、8月は北日本・東日本は曇りや雨の日が多く、西日本は晴れの日が多い、と予報されている。
 以上をまとめると、北日本は冷夏で日照が少なく、西日本は7月は冷夏で8月は暑夏ということになる。今年の北日本は、1993年または1980年の冷害の年と似ているという指摘もある。

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[写真]扇ノ山河合谷高原(標高1000m付近)のブナ林(2010.5.18).
   <記事の内容とは関係ありません>

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鳥取、初雪 

           成瀬廉二、2011/12/10、No.2244

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       [写真]久松山(2011.12.24)

 昨日(9日)夕方から、鳥取市内でぱらぱらと初雪が降った。夜から今日未明にかけて気温は+1度前後と冷え込み、朝ところどころうっすらと積雪が見られた。

 鳥取地方気象台によると、12月9日の初雪は、平年より4日 遅く、昨年より6日早い。今冬も大雪となるのだろうか。

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        (写真:鳥取市東町、12月10日07:30)

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鳥取、クリスマスの積雪 

           成瀬廉二、2011/12/25、No.2253

 昨(24)日未明から積もり始めた雪は、同日深夜、積雪深8 cm、本(25)日10時には20 cmに達し(鳥取地方気象台)、鳥取東町では約27 cmとなった(写真)。雪が積もり始めてから現在までの気温は+0.3から+3.3度Cの間を推移したので、いつものことながら積雪は湿雪で大変重い。

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 鳥取の12月25日は、積雪なしの年が多く、積雪深平年値は5 cmである。今年は、若桜氷ノ山にて12月17日にスキー場開きが行われて、良質の雪が十分あったそうであり、大山町大山(標高875 m)では今朝130 cmを超えた(昨年同日の積雪深27 cm)。

 鳥取は今(正午前後)も時おり吹雪模様である。東京発鳥取行の航空便は、今日の1、2便とも欠航となった。

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殿ダム完成 

           成瀬廉二、2011/12/30、No.2256

 鳥取市国府町殿(との)にて建設されてきた殿ダムの完成式が、11月27日に行われた。市民待望のダムとか、迷惑な無用の設備というわけでもないが、マスコミの取り上げ方は控え目で、多くの市民、県民は「完成したの?」と冷静、むしろ無関心のように思えた。

 殿ダムは、実に50年前の1962年に鳥取県が予備調査を開始し、1991年に国土交通省が建設事業に着手した。ダムは、岩塊や岩屑を積み上げて作るロックフィルダムで、堤の高さは75 m、県内のダムの中では最大規模である。

 このダムの目的は、①治水、②工業・水道用水、③河川環境の保全、④水力発電の4つとされる多目的ダムである。このうち②、③については、時代の変遷もありその意義が疑問に感ぜられる。

 発電については、「放流する水で発電を行い、最大で1,100キロワット(一般家庭約1,000戸分)の電力を効率よく作ります」(国土交通省中国地方整備局)と唱えられているが、数字が示されているのは「最大値」であり、年間総発電量(kWh、キロワット時)の見込みのデータがどこにも見当たらない。総貯水容量1,240万立法mを放水するときの最大値が「1,000戸分の電力」ということであろうが、いったいその状態が年間に何日期待できるのか、その予測を示さないと意味がない。

 例えば、黒部ダムでは「黒部ダムの最大出力は33万5千kWであり、年間発電量は約10億kWhになります。黒部川全体の年間の発電量は約31億kWhで、一般家庭で約100万戸が1年間に使用する電力量にあたります」(Kurobe Dam Official Site)と明記されている。これなら、ダムの効果がはっきり分かる。

 2009年9月の政権交代にともない、利根川上流の八ツ場(やんば)ダム等の建設は中止、という方針になった。そのとき、殿ダムも当然、効果と費用を秤にかけ継続か中止かの検討をするべきだったが、幸か不幸か2007年6月からダムの本体工事が開始されていたため、大きな問題にはならなかったようだ。

 ダム建設は、効果と費用のみではなく、大きな環境改変をともなう。計画段階から、もっと総合的に、慎重に検討すべきであったが、ダムができてしまったので、「ムダなダム」の代表格と言われないように、十分役立って欲しいと願っている。

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[写真]上流側から見た殿ダム(2011.12.23)。中央奥の三角形が左岸側の護岸、その右手前がロックフィルダム。中央がダム湖(湛水面積0.64平方km)、一般公募により「因幡万葉湖」と命名されたそうである。




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