新刊書「南極と氷河の旅」(概要、書評、紹介)

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<地球環境や氷河のサイエンスエッセー>
成瀬廉二 著
 (発行)新風書房、ISBN978-4-88269-777-0
 新書判、240ページ、定価(800円+税)
 (発行日)2013年4月1日

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著者の一言

 気力、体力、知力、記憶力が大きく衰える前に、やるなら今だと昨(2012)年10月末に急に思い立ち、古い資料、印刷物、ファイルからピックアップ、編集、加筆、書き下ろし、70歳の誕生日(12月31日)直前に全て脱稿しました。短期ラッシュの作業でしたが、自分としては満足の行く作品となりました。   成瀬廉二

           目次
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「あとがき」(抜粋)

 2006年4月1日、40余年住みなれた札幌を離れて郷里の鳥取へ居を移し、同時に『NPO法人 氷河・雪氷圏環境研究舎』を開設した。ずいぶん長く、聞きなれない語を含み、一般の人は一度聞いただけでは覚えられない名前かもしれないが、私にとっては若いときからの研究活動を包み込む名称として、考え抜いた看板である。「氷河」は1966年からちょうど40年間、常に私の研究の中心にあった対象であり、「雪氷圏」とは地球上で雪や氷が存在する地域のことを指し、南極や北極はもとより氷河をいただく山岳地や積雪寒冷地など地球上の広範な地域におよぶ。これに「環境」を付けると、地球規模の環境問題をも扱うことになる。当NPOは、これらの問題に関し、教育・普及・研究を行うことを目的としている。設立以来、その活動の一環として、あるいは他機関や他団体との協同により、地球温暖化、南極、環境、異常気象、雪氷現象など、その時々注目されている話題を中心に、講演やセミナー等を行ってきた。

 本書は、これらの諸活動に関連して発表したり、語ったり、ウェブサイトに投稿した記事などを取捨、整理するとともに、主として2006年以降に学会誌、機関誌、同人誌等に寄稿、公表した解説、報告、評論等から抜粋、加筆、編集した記事に、新たに書き下ろした稿を加えてとりまとめたものである。
             (中略)

 書物は一般に、ストーリーのあるものに限らず、基礎から応用とか、時間軸に沿ってとか、初めから最後まで順序よく読まれることを想定しているのだろう。しかし、本書はどこから読んでいただいても良いし、固い、ややこしい、面白くないと思ったらその項は飛ばしていただいて差し支えない。そして、気が向いたらまた戻ってくれば良い。

 この本のタイトルを『南極と氷河の旅』としたが、内容の半分は旅そのもの、他の半分は旅の成果を主たる素材としてまとめたからである。さらに本書によって、読者諸氏が氷河への旅を思い立つ誘いになれば、あるいは次代を担う若者を含む多くの人たちが南極や氷河への関心を高めることができたなら、著者としてたいへん嬉しく思う。
                                    (2012年12月25日、成瀬廉二)

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一口書評

 南極や氷河に関しては初めて知ることも多く、また大変読みやすく記述され、一気に読ませてもらいました。80歳にもなると、頭の中身が単純、かつ忘れっぽくなり、エッセイ風の記述がスゥート理解できます。(元ヒマラヤ登山隊長)
 

 著者の知的活動の世界を、大変興味深く拝読させていただいております。大自然と語り合う男のロマン溢れる”旅”に魅せられながら、心地よい安らぎを覚えさせられております。(元南極観測隊長)

 貴殿の明快で鮮やかな論理と筆致に魅了され、最後まで一気に読ませていただきました。(北海道大学名誉教授)

 つい先日,書店で見つけまして昨日読了いたしました。たいへん面白かったです。なぜそういう事象がおこるかということの説明がわかりやすく勉強になりました。また,世界をまたにかけて,世界のさいはてのどこへでも(いまでも)出かけるという行動力にも驚かされました。(鳥取大学教授)

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 新聞・ウェブサイト記事

「元隊長の南極紀行 氷河研究50年つづる」
 (2013年5月13日 読売新聞)
http://www.yomiuri.co.jp/otona/news/20130513-OYT8T00372.htm

「氷の世界へ熱き思い 元南極観測隊の成瀬さん出版」
 (book.asahi.com 、2013年05月14日)
http://book.asahi.com/booknews/update/2013051500003.html

「第一人者が綴る極地入門書『南極と氷河の旅』成瀬廉二さん」
 産経ニュース(2013.5.18)
http://sankei.jp.msn.com/west/west_life/news/130518/wlf13051814470014-n1.htm

岩美町お知らせ(2013年5月) 
 成瀬廉二さん著『南極と氷河の旅』
http://www.iwami.gr.jp/dd.aspx?itemid=6041

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学術誌等における紹介

南極OB会 会報、No.19(2013年5月)
 「南極と氷河の旅」 (紹介者:渡邊興亜)

日本気象学会紙「天気」本だな(2013年6月)
 「南極と氷河の旅」 (紹介者:青木輝夫)
http://www.metsoc.jp/tenki/pdf/2013/2013_06_0059.pdf

日本極地振興会「極地」、49巻2号(2013年8月)
 「南極と氷河の旅」 (紹介者:藤井理行)

日本雪氷学会誌「雪氷」 Vol.75, No.5 (2013年9月
 「南極と氷河の旅」 (紹介者:内藤望)

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 読後感

「南極と氷河の旅」の感想

 [投稿:2013年 6月 26日]

 (札幌市栄町東町内会長)桃井勲

著者 成瀬廉二、新風書房、定価800円
[2013年6月7日、成瀬氏(北大同級生)より寄贈]

 行きたくても行けない南極、氷河の国、事実行けなかった国、楽しく読ませてもらいました。知識の皆無の氷河のことも少し勉強させてもらいました。

 また地球は、温暖化で南極、北極の氷河が解けているのか興味があったが、あまり変化していないとのこと、まだよく解からないというのが正解ですかね。

 日本も最近研究費が効率重視で、結果の見えない研究には、金を出さない、問題ですよね。

 貴兄には、是非豪雪地帯の雪・氷の有効利用・排除方法の知恵を出してほしい。歳を取ると除雪が1番大変です。特に去年は大変だった。費用面でも、自分個人でも除雪に約4万円かけ、町内会では120万円かかっている。

 自分としては多目的利用の融雪溝(ガス管、電柱廃止ケーブル、電話線共同)を普及させるのがベターと考えているが、経済面問題があり難しい。

 貴兄には、この本が売れ再版時には、氷河のカラー写真で見せてほしい。
又元気でNPO法人が活躍されんことを祈念申し上げます。

 本当に南極・氷河の知識が皆無であった小生が、この本をいただき、興味を持ち、楽しく読まさせていただき厚くお礼申し上げます。

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 「南極と氷河の旅」を読んで

     佐藤隆(札幌市在住)

 [投稿:2013年 6月28日]

 貴著「南極と氷河の旅」を読み終えた感想を投稿いたします。

 先ず、第1章と第4章は門外漢の私には専門的、学術的過ぎて難しく理解に苦しみましたが、第2と第3章は未知の世界に触れる興奮と楽しさを充分に満喫させてくれました。兎に角、世界の色んな場所や地域を訪問し、それが研究目的であれ観光旅行であれ、異国の文化や自然そしてその土地の人々に直接触れるということは、何にも増してスリリングでエキサイティングな事ですね。

 私も、何度か海外訪問経験はありますが、退職後、農業工学の機械・土木の友人と家族も含め10人ほどでネパールに行き、遊覧飛行機の操縦席の窓からサガルマータの雄姿を間近に視た時には言葉が出ませんでした。普段、人間を閉ざしている極地や高地の自然の荘厳な美しさを一度目にすると、その美しさと神々しさに魅せられて、その中の何人かはもう平地の生活には戻らずにアルピニストや冒険家になるのではないでしょうか。三浦雄一郎も凄い男です。

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 次に、貴著の第2章にタロとジロの事が詳しく書かれていますが、この項は女房共々懐かしく読ませてもらいました。実は、私の手元に一枚のタロの写真があります(添付写真)。昭和41年7月27日か28日、場所は北大植物園、女房の撮影です。タロとジロは映画やTVドラマに何回も登場し国民的アイドルになりましたが、改めて今このタロの実物の写真を見ると、南極の極限の世界で生き抜いたアイヌ犬の凄みと風格が伝わってきます。

 余談になりますが、先日お話した第53次南極越冬隊でフイールド・アシスタントを担当した奈良亘君の『スペシャル・スライド&トークショウ・・・越冬隊員が語る これだけは伝えたい南極BEST31(生活編)』が6月14日にパタゴニア・北店で開かれました。 

 彼は科学者や研究者じゃなく山岳ガイド出身なので、南極での隊員達の研究や調査活動を離れた普段の生活振り(食事、運動、娯楽等など・・・)を面白おかしく話してくれ、貴兄の著作を前以て読んでいった私にとっては、とてもタイムリーなことではありました。彼も3月に南極から1年半ぶりに帰国し、翌月4月にはグリーンランドへ・・・。今月初めに札幌に戻ってきたばかりです。子供も嫁さんもほったらかしにして?・・・何で?と、私なんかは考えてしまいますが、住む世界が違うのでしょう。
 
 以上、取急ぎ読んで感じたことを思いつくまま書き記しました。益々のご活躍をお祈り致します。 

 

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