鏡ヶ成ハイク、岡山森林、八雲風穴、駒の尾軽登山、十日町雪氷大会

鏡ヶ成と蝶                    投稿日:2017/08/13、No.381
 涼を求めて、去る7月30日、奥大山の鏡ヶ成(標高920 m)に出かけた。
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 鏡ヶ成は、大山山塊の南側、烏ヶ山(1448 m)、象山(1085 m)、擬宝珠山(ぎぼしやま、1110 m)に囲まれた盆地状高原の園地である。写真は。鬼女台より望む象山(左)と擬宝珠山(右)である。

 今回は、象山~擬宝珠山を「縦走」することにした。と言っても、象山の上りは165 m、擬宝珠山の上りは190 mなので、高さ350 mの山を一つ登る程度である。全行程、休憩時間を除いて、1時間50分だった。

 擬宝珠山の下山途中、虫取りの大型ネットを持った中高年男女の数人に会った。ネットの形から、目的は蝶だろうと思った。

「何を探しているのですか?」との問い、一人の婦人が答えた。
「アサギマダラ。はね(翅)の一部が薄水色の蝶です。山で見ませんでしたか?」
「いえ、黄色い蝶は頂上にいましたが」
「アサギマダラは、日本各地の山や、朝鮮半島など、広く分布しています。その蝶を採ったら、マーキングしてから放します」

 野草や虫の名前は、聞いても必ず忘れるので、直ぐ手帳にメモした。それにしても、マーキングが気になった。蝶につけられる超軽量の電子的チップのようなものかとか、毛糸の切れ端でもつけるのかとか、しばし考えあぐんだ。

 後日インターネットで調べたら、たくさん情報があった。アサギマダラは大規模な移動(渡り)をすることが特徴的な蝶である。

 アサギマダラの研究者や愛好家の組織「アサギマダラネット」があ。マーキング調査とは、採ったアサギマダラの翅の白っぽい部分に、油性フェルトペンで場所、日時、採取者名などを記入して、放蝶する。そして、その情報を同ネットに報告する。

 この調査の結果、和歌山県で放蝶された固体が10日後に高知県で再捕獲され、さらに2か月後に中国香港にて発見されたこともあるなど、渡りの例は少なくないそうである。

 いつでもどこでもこの蝶に出会えるわけではなく、チャンスが少ない作業かもしれないが、アサギマダラの行動生態の研究の一助になると思えば、単なる蝶のマニアであったとしてもやりがいのある楽しい行為に違いない。

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岡山森林公園ハイキング 
                       投稿日:2017/08/18、No.383

 鳥取県との県境から岡山県側に広がる県立森林公園内の一角を、8月12日ハイキングした。この森林公園へ行くのは過去4年で4回目である。

 ここの特徴または長所は、1)標高840~1100 mのため夏季は涼しい、2) 広大な森林(334 ha)内に登山道(トレール)が数多くあり(総延長21 km)、目的地が同じでも異なるルートを選べる、3)樹種の面積割合は、スギ・ヒノキが7%と少なく、ブナ・ミズナラ・カエデ等の広葉樹が78%(同公園HPより)のため景観が多様である、と言える。

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 今回は、管理センター(標高840 m)~いぼた園地~かえで園地~ぶなの平(写真)~奥ぶなの平~すずのこ平(1080 m)~奥ぶなの平~根曲り杉~ボーズ原谷~いぼた園地~管理センター、の周回コースを辿った。

 全長約5 km、気温20℃前後、ときどき小雨、休憩込みで約3時間であった。

 ところで、この森林公園の北側の縁は鳥取県との県境であるが、その稜線上には千軒平(1090 m)、もみじ平(1059 m)、すずのこ平(1080 m)の3つの「山」が並んでいる。

 いずれも傾斜がなだらかで、頂上部が広いので、「平」と名づけられたのだろう。しかし、「平(たいら、だいら)」とは「(地名の下につけ)山間の平地」(広辞苑)など、一般に、凸凹の無い土地、山間のなだらかな広い土地、盆地などを指す。

 この森林公園の上記3つの「平」は、周囲より明らかに小高いので、岳はふさわしくないが、山または峰と称するべきである。

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八雲風穴(出雲)<前> 
                     投稿日:2017/08/23、No.384

 出雲市に八雲という名の風穴(ふうけつ)があることを知り、2、3年前からついでがあったらぜひ行こうと思っていた。しかし、公開するのは夏の2ヶ月半のみだし、出雲駅から車で40分の山間地なので、なかなかチャンスが巡ってこなかった。

 先週18日、松江から足を伸ばして、やっと訪れることになった。出雲市南部の佐田町朝原の里山の麓、標高300 m付近に八雲風穴があった。

 この周辺に八雲という地名や史跡などは見当たらないし、松江市に八雲町があるがそこはずっと離れている。したがって、「八雲」は風穴の名前に借用しただけなのだろう。

 風穴には様々な種類があるようだが、すべてに共通する簡単な説明としては、「山の斜面から、夏は冷風が、冬は温風が吹き出す洞穴または岩の隙間」と言えよう。

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 八雲風穴は木造建物で被われている(写真)。この施設は「八雲風穴活性化グループ風太郎」と称する団体が指定管理している。入場料200円を払って建物に入る。

 前室があり、そこからさらに、「大自然 天然クーラー 入口」と表示された断熱扉を開けて中に入る。内部は、人が20人も入れば一杯と感ずる程度の広さだが、階段があり、地下2階まで下りる。温度は、1階、地下1階と次第に下がり、地下2階の床下にある温度計の指示は+6℃だった。

 入室後、1、2分は涼しさを満喫する気分だが、地下2階に着く頃は、半袖シャツ姿では寒さを感ずる。地下2階で行き止まり、特に珍しいものが見られるわけではないので、来訪者はそこで長居することはなく、すぐ折り返して階段を上る。天然クーラー室滞在時間は5分程度だっただろうか。

                <後> 
                            投稿日:2017/08/27、No.385

 風穴建物の裏側に、石垣で囲まれた深さ1m程度の凹地があった(写真)。ここは岩の隙間から冷風が吹き出すことを体験できる場所である。

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 持参した温度計(写真下部)にて各点で測ってみたが、その内の最低温度は11.9℃だった。

 八雲風穴の解説板には以下の説明があった(原文のまま)。
 「風穴は、地すべり地形の凹地に崖錐が発達して、岩屑が厚く堆積することで、岩屑の間に空隙がつくられた場所をいいます。
 その岩と岩の間を流れる空気の対流により、岩の隙間から冬季の冷えた外気が吸い込まれ、地下の岩石が著しく冷却され、春から夏にかけてその冷却された岩石により岩の隙間の空気が冷やされ、地表に流れ出すためと言われています。(出雲市・風太郎)」

 一般に地中の温度は、熱伝導のみを考えると、深さ10 mで概ね年平均気温に等しい。風穴に近い掛合AMeDASの年平均気温は13.1℃である。これより低い温度の風が観測されるということは、岩石間の対流の効果が大きいことが予想される。

 一方、『地学事典』(平凡社)の「風穴」には、「溶岩トンネルの大型のもので、洞内の温度差によって対流が起こるため風を感じるのでこう呼ばれる。富士火山に多くの例がある。」と記されているが、不十分な解説である。

 また『地形学辞典』(二宮書店)では、「風穴→溶岩トンネル」とあり、その「溶岩トンネル」には「溶岩流の中央部に生じたトンネル状の空洞。<中略> 内径10 m以上、長さ数キロメートルに達することがある。富士山の風穴・胎内などは著名。」

 十数年前、富士五湖の西湖付近の富岳風穴を見学したことがあるが、そこは長さ200 mにもおよぶ横穴だった。

 このように、風穴には大きく分けると、トンネル(洞窟)状のタイプと、岩石の間隙タイプがあることを知った。

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駒の尾山 軽登山 
                       投稿日:2017/09/05、No.387

 山陰は、例年9月中旬までは夏と思っていたが、今年は8月末からやや涼しく、朝夕は時として秋の気配も感ずることがある。

 夏山歩きの終わりとして、標高がそこそこあり、楽に登れる山をガイドブックとインターネットで探した結果、岡山県西粟倉村の「駒の尾山」が見つかった。標高は1281 mで、同山と尾根続きの後山(うしろやま、1345 m)、船木山(1334 m)に次いで岡山県第3位の山である(いずれも兵庫県との境界)。地元ではよく知られた那岐山(岡山・鳥取県の県境、1255 m)より高い。

 さっそく、昨日(4日)、駒の尾山を登りに行ってきた。

 鳥取自動車道を西粟倉で出て、道の駅「あわくらんど」前から林道に入る。やや細いが舗装した坂道を20分余り上ると、駒の尾山登山口に着く。舗装、白線付きの駐車場にトイレがある。

 ここが標高950 mなので、頂上までは330 m登れば良い。登山道は、丸太で土留めした階段状の幅広い道に、ところどころ丸太を組んだ手摺りが設置されていた。登山道というよりは、非常によく整備された遊歩道である。

 登山口から頂上まで全長2.0km、上り60分、下り40分の楽な山歩きだった。2 kmで330 m上るので、平均傾斜は16/100となる。ちなみに、伯耆大山の夏山登山道は、3.8 kmで930 m上るので、傾斜は25/100となる。

 傾斜が緩いほうが上りも下りも楽になるが、同じ高さを登るためには、距離が長くなり、したがって時間がかかる。駒の尾山は、軽登山を楽しむ人には、ちょうど良い傾斜の様に思う。

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 写真は、駒の尾山頂から東方向を見た山々。中央奥が後山、その手前右が船木山、その手前が鍋ヶ谷山である。後山への日帰り縦走は、健脚なら十分可能である。

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雪氷研究大会(2017・十日町)
              <前> 
                      投稿日:2017/10/01、No.393

 9月24日~27日、新潟県十日町にて毎年恒例の雪氷研究発表大会が開かれ、後半の2日間出席した。

 鳥取から十日町まで、直線距離ではそんなに遠くないのだが、最も便利な交通手段でも、乗り換え駅は、鳥取空港、羽田空港、浜松町、東京、越後湯沢、六日町、十日町の7箇所におよび、所要時間は約5時間半で、鳥取~札幌より長い。

 十日町は、年最深積雪の平年値224 cm、観測史上最深記録391 cmで、隣接の津南(平年値274 cm、最深記録416 cm)に次いで日本有数の豪雪地の一つである。

 研究発表は道の駅クロステン十日町(1~4階)にて行われた。

 ポスター発表の会場は、その隣の越後妻有(つまり)交流館キナーレ内の、四角い池を取り囲む屋根付オープンテラスのような回廊だった。半屋外のような感じで、学会のポスター会場としては大変ユニークである(写真)。

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 風雨が強かったら悲惨だったかもしれないが、当日は爽やかな好天で、人が密集していても気持ちよく発表と議論ができたようだ。

     <後> 
                  投稿日:2017/10/05、No.394

 昨年の雪氷研究大会(名古屋)の報告では、最近3年間の雪氷大会にて発表された氷河・氷床の研究対象地域を調べて紹介した(本欄No.292)。その結果は、1位:グリーンランド、2位:南極、3位:ヒマラヤ、ならびに内陸アジア・シベリア、5位:パタゴニア、というものだった。

 今回は、口頭発表139件とポスター発表152件、計291件の発表題目から「雪」と「氷」に関わるキーワードを拾い出し、その頻度分布を調べてみた。(写真:クロステン大ホール)

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 なお、一つの題目に雪・氷のキーワードが複数含まれていることも少なくはなく、その場合は主要と思われる方の一つだけを選出した。また、複合語を一つのキーワードとして扱うかどうか、これらには分析者の主観が入る。

 その結果、頻度が多い順に以下に示す。

 「積雪」45、「雪崩」30、「氷河」24、「氷床」14、「吹雪」14、「雪」11、「氷」11、
「融雪」10、「アイス」8、「雪氷」6、「降雪」6、「着雪」5、「海氷」5、「除雪」4、「豪雪」4、
(以下、各3件)「大雪」「着氷」「屋根雪」「ぬれ雪」
(各2件)「新雪」「落雪」「雪害」「防雪」「雪渓」「雪形」
(各1件)「氷帽」「氷山」「定着氷」「流氷」「湖氷」「雪雲」「冠雪」「樹氷」「雪丘」「埋雪」「流雪」「消雪」

 以上の他に、雪・氷の語を含まない題目が58件あった。これらは、凍土、凍結、冷暖房、防風林、ハイドレート、クリオコナイトホール、カーリング、等々、さまざまである。

 「積雪」が第一位となったことは、雪氷学会や雪工学会の主要な研究対象の一つだから予想通りである。「雪崩」は、両学会に研究者は多いが、今年は那須岳雪崩がさらに件数を押し上げたと言える。



    
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