2019-20年気象・気候異変(温暖化、豪雨、少雨、少雪)

南極半島は寒冷化の傾向か? 
          投稿日:2019/12/19、No.608

 去る9月、山形市で開催された雪氷研究大会の会場にて、永久凍土が専門の後輩と雑談中、「南極半島が最近寒冷化しているみたいですね」との話を聞いた。
Balloon observation at Yamato Mts..JPG[写真]南極やまと山脈にて高層気象観測(1973.12)

608.jpg[南極地図]

 南極半島とは、添付地図の左上区画にて、南極大陸から南米大陸南端に向かって北へ伸びている半島である。ここは、1960-2000年頃、温暖化が著しかった地域である。

 それが寒冷化とは予期せぬことなので、びっくりし、帰宅後いろいろ調べてみた。

 確かに、1998年頃から寒冷化傾向を示している越冬基地(Orcadas, Esperanza, Rothera Baseなど、いずれも島の上)の年平均気温変化図が示されたり、寒冷化により積雪期間が長くなり、露岩域の地衣類の生態に大きな影響がある、というような報告や論文が見られた。

 しかし、南極半島を含む他の南極基地のデータでは、年々変動が激しいものの、20~30年にわたる傾向(トレンド)としては、温暖化とも寒冷化とも言えぬ横ばい状態が多い。

 南極半島の一部地域(諸島)での近年の寒冷化傾向の原因は全く不明だが、周囲の海流のわずかな変化や、雪・氷と海・陸の反射率の差に起因する連鎖反応(正のフィードバック)などが影響していることも考えられる。


昨年の日本平均気温は観測史上最高
       投稿日:2020/01/01、No.613

 あけましておめでとうございます。

* * * * *

 昨(2019)年の日本の平均気温は、過去120年間の中で、最高気温の記録を更新した。

 気象庁では、1898年以降観測を継続している気象観測所の中から、都市化による影響が小さく、特定の地域に偏らないように選定された15地点(中国地方では境、浜田)の月平均気温データを用い、各地点の平年値からの偏差を15地点で平均し、日本全国平均の年平均気温の年々変動を解析している。

 その偏差が、2019年は+0.92℃(速報値)となり、従来最高だった2016年(+0.88℃)、1990年(+0.78℃)を上回り最も高い値となった。

 一方、世界の年平均気温の経年変化についても、気象庁では、300~3900地点における陸域の気温と海面水温のデータをもとに報告している。

 その結果、全世界平均の年平均気温の平年値からの偏差は、2019年(+0.42℃:速報値)で、2016年(+0.45℃)に次いで2番目に高い値となった。
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  [写真:駿河湾上空より望む富士山. 2019.12.4]


昨年の鳥取気温は史上最高タイ 
           投稿日:2020/01/06、No.614

 鳥取市の昨(2019)年の年平均気温は16.0℃と、平年(14.9℃)より1℃以上高く、1998年と2016年に並び、鳥取地方気象台における観測開始以来(1943年~)、最高タイ記録となった。

 昨年は特に猛暑とか暖冬ということではなく、月平均気温が平年値より1.4℃以上高かった月が2月、3月、5月、9月、10月、12月と、四季を問わず満遍なく暖かかったと言える。
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[写真:鳥取市北東端の岩戸海岸、2019.5.29]


温暖化と集中豪雨 
         投稿日:2020/01/11、No.616

 地球温暖化の進行にともなって今世紀末までに「中緯度の大陸のほとんどと、湿潤な熱帯域において、極端な降水がより強く、かつ頻繁となる可能性が非常に高い」(IPCC, AR5, 2013)と考えられている。

 気象庁による「地球温暖化予測情報 第9巻」(2017)でも、将来の年降水量は、日本列島の地域や数値モデルの条件の違いにより、増加と減少の両傾向があり得るが、「短時間強雨の発生回数は多くの地域で増加する一方、無降水日数も増加する」という予測となっている。

 これらの数値モデル予測を裏づけるかのように、昨(2019)年の日本は、各地で記録的な大雨があった。

 8月下旬、停滞した前線の影響で、長崎県、佐賀県、福岡県にかけての広い範囲で、24時間雨量が観測史上1位を更新した。

 また10月中旬には、台風19号の影響で、神奈川、静岡、埼玉、宮城、岩手などの各県で記録的な豪雨となり、福島、長野県では大雨による甚大な災害が発生した。

 温暖化すれば、大気が含み得る水蒸気量が増えるので、海からの蒸発量は増し、したがって地球全体としては雨+雪として降る量は増加するはずである。

 しかしながら、上述のように、雨の降り方が一様ではなく、局所的に多かったり少なかったりするようである。この時間的、空間的な偏りが、様々な災害を引き起こす原因となる。
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 [写真:長崎市街、2016.12]


昨年の鳥取は著しい少雨 
          投稿日:2020/01/15、No.617

 雨が原因の災害がほとんどなかった昨年の鳥取の年間降水量を調べてみた。

 鳥取(地方気象台)における、2019年の総降水量は1536 mmで、平年値1914 mmの80%、同地の観測史上少ない方から4番目だった。

 他の気象観測所やアメダスでは、いずれも少ない方からの順位が、岩井:2番、智頭:10番、倉吉:1番、大山:10番、米子:2番、境:4番、茶屋:7番、であった。
 鳥取県全域で、昨年はかなり雨が少なかった、と言える。

 しかしながら、鳥取市で降水がゼロに近い月はなく(最少月は5月の51 mm)、各季節に満遍なく降ったので、旱魃や水不足の事態には至らなかったようである。

 写真は、正月(2020.1.2)の鳥取砂丘。昨年11、12月の降水量が平年の72%と少なかったため、写真中央のオアシス(池)はほぼ消滅している。
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雪が降らない鳥取 
          投稿日:2020/01/20、No.618

 雪が例年に比べて非常に少ないのは、鳥取県や山陰だけのことではなく、今冬は現在までの日本全域の現象である。

 鳥取(地方気象台)では、昨年12月6日に積雪深は0 cm(1に足りない場合の表示)ながら、「初雪を観測」した。それ以降、毎日の最深積雪値の欄には「--」が記載されている(「なし」の意味)。

 すなわち、今冬現在まで鳥取市ではこの0 cmが最大値ということになる。

 1961年以降、鳥取の年最大積雪深の最小は昨(2019)年の4 cm、次は1997年の9 cmである(気象台)。もしかしたら、今冬はこの記録を更新するかもしれない。
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 写真は、鳥取市浜坂江津橋付近から見た、鳥取市南方の標高1000 m前後の山々(1月19日正午頃)。

 山の上部はうっすらと雪に覆われていることが分かる。しかし、今日現在、若桜氷ノ山スキー場は滑走不可で閉鎖中である。


鳥取市近郊の山に雪 
          投稿日:2020/02/05、No.621

 鳥取(地方気象台)では、1月27日から2月3日まで8日間、降水が「--」ではない日が続いた。つまり、連日、少しは雨が降ったことを示している(0 mmを含む)。しかし、市内の積雪は「--」のままである。

 一方、鳥取市近郊の山には、多少雪が積もった。若桜氷ノ山スキー場では、2月1日より、待望の「一部滑走可」となった。スキー場発表の積雪深は、現在30 cmである。
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 写真は、鳥取市の東南東、扇ノ山から北へ伸びる尾根、河合谷高原(標高900-1100 m)である(2020.2.4、湖山池の青島から)。同高原上の放牧場と畑は、草地または裸地となっているので、多少の積雪でも、遠方からはっきり白く見える。

 伯耆大山も、全山冠雪とはならず、沢の中のガレ場や草地のみに雪が積っていることが、鳥取市から遠望される。


鳥取市、初積雪 
          投稿日:2020/02/07、No.622

 鳥取市街では、一昨日(2月5日)夕方からみぞれが、その後6日昼過ぎまで弱いながら雪が降り続いた。

 5日20時に積雪深が1 cmに達し(鳥取地方気象台)、近シーズンの初積雪となった。

 6日午前から昼過ぎまで積雪深は5 cm、最大値は6 cmであった。

 写真は、樹林頂部がうっすらと雪に覆われた鳥取市久松山(6日11:30)。
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大山冠雪 
          投稿日:2020/02/12、No.623

 雨模様の日が続く中、昨(11)日は穏やかな晴れとなり、日本一大きい池(東郷池)の1/3周を往復、約8 kmのウォーキングを行った。

 その途中、出雲山展望台から見た大山山塊の写真を示すが、全山見事に冠雪している。大山中腹にある大山アメダス(875 m)では、昨日の積雪深は96 cmであった。
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 なお、この展望台(標高52 m)から大山-蒜山方面は望めるが、出雲の国は見えない。なぜ出雲山というのかと思ったら、鳥取中部観光機構のサイトに以下の解説があった。参考までに。

「その昔、出雲の大国主命の娘である下照姫命は、出雲から船でこの地にお着きになり、倭文神社境内に定住。命は故郷をしのび、この高台に歩みを進めては遠く出雲を望まれたそうです。この姿を見た人々は、いつしか出雲山と呼ぶようになりました。」


鳥取、初本格積雪 
            投稿日:2020/02/19、No.624
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 鳥取市では、昨日(2月18日)未明から雪が降りだし、早朝から夕方にかけて、積雪深(鳥取地方気象台)は8 cm~10 cmを変動しつつ推移した(写真:18日16時頃、鳥取県庁付近)。
 
 昨日の積雪深の最大値は、06時と08時の10 cmだった。
 したがって、昨シーズンの最大積雪深4 cm(2018年12月30日)を超えた。


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