丹後・丹波散策(2020年10月):久美浜、経ヶ岬、伊根、大江山


(1) ジオパーク 
   投稿日:2020/10/29、No.690

 10年前(2010年)ユネスコ世界ジオパークネットワークにより加盟が認定された山陰海岸ジオパーク(GP)は、京都府の丹後半島先端の経ヶ岬(きょうがみさき)から、兵庫県を経て、西は鳥取市青谷町に及んでいる。

 GP内をいくつかに分けた地域をエリアと呼び、その中の自然の名所や歴史的見どころ等がジオサイトと言うようである。

 今までに鳥取県内と兵庫県香美町・新温泉町のジオサイトは、幾度か立ち寄ったり、観賞したり、ハイキングをしたことがある。しかし、丹後半島の海岸部は訪れたことがなかった。

 鳥取県と兵庫県のGPには絶景、奇岩、滝、砂丘などの自然の造形物が多く、京都府では海運、漁業、物流など人が関わる史跡が少なくない。

 先週(10.20-22)、丹後海岸と丹波地域を旅行した。
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 [写真:丹後半島(10.20)]


(2) 鳴き砂の浜 
    投稿日:2020/11/02、No.691

 観光マップに「鳴き砂の琴引浜」という地点があったので、是非見たい(聴きたい)と、その海岸へ向かった。

 道路沿いに「琴引浜→」の案内板があり、それにしたがって海岸方向へ進むと広い駐車場に着き、「駐車料金1000円」と表示されていた。

 海水浴とか、家族ずれの行楽なら1日1000円は妥当だが、ちょっと立ち入るだけなので、ここはUターンして隣の海浜に行ってみることにした。すると今度は、公衆用のキャンプ場と浜辺があり、ここも琴引浜だった(写真:10月20日)。
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 さっそく乾いた砂の上を歩いてみると、確かにところどころ、「キュッ、キュッ」という音がした。これが、鳴き砂(または、鳴り砂)である。

 鳥取砂丘では、少なくとも私は、鳴き砂を聴いたことがない。

 「鳥取砂丘にきなんせ」ウェブによると、鳴き砂の条件として、石英が主、砂粒がそろっていること、不純物(ゴミ等)がないこと等、が挙げられている。

 確かに、砂粒に大小があると、大粒子の隙間に小粒子が詰まり、足で踏んだ時、粒子が程よく擦れて音を発することがないのだろう。

 なお、鳥取市琴浦の「鳴り石の浜」は、波打ち際の大小の丸石がぶつかり合い「カラコロ」という音を発するので、鳴き砂とは全く異なる現象である。


(3) 豪商稲葉本家 
      投稿日:2020/11/06、No.692

 日本各地には、OO家とか□□住宅という名の、かつての庄屋、豪農、商家、網元、武家などの家屋が一般公開されていることがある。

 今回見学したのは久美浜の「豪商稲葉本家」と称する商家である。

 稲葉本家は、江戸時代に、久美浜の地にて糀の製造で得た富をもとに、北前船を使った沿岸交易により巨富を築き、付近諸藩の金融を独占するほどの豪商となった。当時は、久美浜など山陰海岸各地の入り江には、強い風を避ける「風待ち港」があった。(同家ウェブサイトおよび案内看板より)
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 現在の建物は、明治23年に竣工され、特徴的な点は、当家の経済力が象徴される土間と居間による一体的な吹き抜けの大空間である(写真下)。2003年、国の有形文化財に登録された。
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 この建築物は、現在は京丹後市の所有で、「NPO法人わくわくする久美浜をつくる会」が、指定管理団体となり、運営している。

 同NPOの決算書(公開)の収入の部(2018年度)を見ると、指定管理料600万円、物産品販売680万円、和喫茶・昼食収入1000万円、ほか、計2500万円である。

 NPO法人として予算規模が大きいこと、および古民家の観光施設としては経営が安定、手堅いことに驚く。


(4) 経ヶ岬灯台 
   投稿日:2020/11/10、No.693

 丹後半島最北端の経ヶ岬には、小規模な公園と駐車場があり、そこから坂道の遊歩道を10分強歩くと、経ヶ岬灯台へ着く(写真)。
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 海抜148mの断崖の上に建つ白亜の灯台である。1898年設置、国内に5ヶ所のみの希少なフレネルレンズを使用した第1等灯台、とのことである。

 灯台とは、主に船舶の変針点や港の位置を示すため、岬や島、防波堤に設置し、夜間は灯光を発する施設で、現在国内には3151か所ある(海上保安庁)。

 近年は主な船はGPSで位置を知り、レーダで沿岸の地形を確認しているので、灯台の明かりの重要性は減少しつつある。そのため、国は徐々に廃止の方針のようである。

 一方、灯台愛好家や、美しい風景の一部として灯台の価値を認める人々も少なくなく、灯台の存続を強く願っている。


(5) 伊根の舟屋 
   投稿日:2020/11/14、No.694
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 写真に見られる家並みは、丹後半島の東側、伊根湾内の舟屋である(伊根湾内を巡る遊覧船より:10月20日夕)。

 舟屋とは、海につながる1階は漁師の舟のガレージで、2階は居住スペースまたは物置となっている家屋のことを言う。

 伊根湾には、江戸時代末期から昭和初期にかけて建てられた舟屋が約230軒あるそうである。

 2000年、城下町・宿場町・門前町など全国各地に残る歴史的な集落や町並みの保存を図る目的の(文化庁)重要伝統的建造物群保存地区に登録された。

 
(6) 大江山軽登山 
   投稿日:2020/11/18、No.695

 天橋立から福知山へ向かう国道176「丹波路」の途中、京都府与謝野町に大江山連峰がある。

 丹波路の中ほどから山道に入ると、標高500m地点に加悦双峰公園という山岳園地がある。宿泊施設と思われる建物、キャンプ場、広場、管理小屋などがあるが、訪れたのは10月下旬の平日(21日)のためか、職員も、お客さんも誰もいない。

 ここには、大江山連峰のうち最も低標高の山、赤石ヶ岳(736m)に登るために来た。

 標高差240mほどの気軽な登山を予想していたが、頂上付近は大きな岩が積み重なったような状態で(写真)、岩塊を迂回または乗り越えるため、両手両足を使いつつ結構汗をかいた55分の上りだった。
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(7) 赤石ヶ岳(旧)モノレーター 
   投稿日:2020/11/22、No.696

 赤石ヶ岳頂上標識から数メートル横の地面に、長さ数メートルほどの鉄製アングル棒がたくさん残置されていた。頂上付近に東屋はあるが、これは木製であり、この金属資材は何のためにここに運び上げられたのか、全く想像がつかなかった。
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 加悦双峰公園に下山した時、林の中を覗いたら、写真(下)のような「モノレーター乗り場」があった。「頂上まで片道約10分です」「料金一人500円」と表示されていた。
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 現在は運行していない。しかし、いつ頃、どういう目的で、どんな乗り物があったのか、インターネットで検索して調べてみた。

 その結果、3件の双峰公園利用者または大江山登山者のブログが見つかった。

 それらによると、これは茶畑やみかん山で使われる農業用モノレールに乗客用座席を4つ取り付けたもので、動力はディーゼルエンジンである。

 双峰公園から山頂まで、直線で結ぶとすると傾斜は38/100、すなわち約20度となる。実際は林間の地上を走るので、急傾斜部分では30度に達するであろう。

 そういう急坂をレールと車輪の摩擦で登ることはできないので、レールの内側にラックがあり車輪の歯車と噛み合っているのに違いない。

 赤石ヶ岳頂上付近は、大きな岩が入り組み、急傾斜で、山に慣れない高齢者や幼児には難しい。したがって、頂上への乗り物があれば喜ばれよう。

 3人のブログから、このモノレーターは、少なくとも1999.11、2010.5、2011.8には運航していたことが分かる。つまり10年以上も営業していたということは、ある程度の利用者がいて、事故もなく、安定的に経営されていたのだろう、と想像できる。


    『丹後・丹波散策』おわり




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